「私は英単語を覚えるのが嫌いだから」「英単語を覚えるのが苦手」と口にする生徒がいるが、それは大きな間違いだ。英単語を暗記するまで繰り返していないだけだし、もしかしたら成果の出ない英単語の覚え方をしているだけかもしれない。
君は100個の英単語を覚えるのに何時間かかるか?この記事では短時間で英単語を効率よく覚えていく方法を紹介する。
英単語の覚え方4つのステップ
君は英単語を暗記しよう!と思った時に、おもむろにノートを広げて、いきなり書き始めていないだろうか?「書かないと覚えない」という人がいるが、それも真理だろう。しかし多くの場合は、「書いてないと勉強している気にならない。」「集中力が続かない」というのは本当のところだ。
英単語には覚えるまでの適切なステップがある。
と、そのステップを紹介する前に暗記のメカニズムを理解してほしい。この暗記のメカニズムさえ理解すれば、いかに自分が繰り返すまで回数をこなしていなかったのか?が理解できるかもしれない。
簡潔に話そう。
人間の脳は「覚えた!」と思っても、その情報を蓄積されている期間は1時間~1ヵ月程度なのだ。
しかし家の電話番号や住所はしっかりと覚えているはずだ。それは何故なのだろうか?答えはシンプルで・・・脳は短期間のうちに何度も何度もアクセスされた情報を重要であると認識するのだ。
つまり、こーゆーこと。
英単語を20個覚える。
↓
2~3時間以内にもう一度同じ20個を覚える。
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2~3時間以内にもう一度同じ20個を覚える。
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2~3時間以内にもう一度同じ20個を覚える。
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翌日にもう一度同じ20個を覚える。
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翌々日にもう一度同じ20個を覚える。
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1週間後にもう一度同じ20個を覚える。
↓
1か月以内にもう一度同じ20個を覚える。
このように、間隔を短くして接触回数を増やせば覚えられるのだ。多くの受験生は1回単語を覚えてから、忘れる前に復習していない。忘れるなんてことがないように、何度も何度もやらなければならないだ。
では、最初の20個を覚える実際のステップに取り掛かろう。
英単語の暗記第1ステップ
日本語で読めるようになる
まずは、記号からおさらばしよう。日本人はアルファベットの組み合わせにはもちろん慣れていないから、読めない単語に関しては脳みそが記号のように処理してしまう。「関連付ける」行為が重要なのだ。だからカタカナ読みでかまないので、まずは読めるようにしよう。わかりやすいようにすべてのステップに関して『succeed』という単語を扱うことにした。
例:
succeed → サクシード
これをまずは20個できるようにしてほしい。
英単語の暗記第2ステップ
英語から日本語にできるようにする
次のステップは英語を見て日本語の意味がわかるようにしてほしい。日本語の部分を隠して、1秒で意味が答えられるようになるまでやってほしい。20個すべてできるようになるまで次のステップに進んではいけない。単語帳を使っているのであれば、上からも下からもできるようにしよう。
例:
succeed → 成功する
英単語の暗記第3ステップ
日本語から英語にできるようにする
意外にもこのステップをすっ飛ばしてしまっている生徒が少なくない。次に重要なのは、日本語の単語を英語だとなんて言うのか?をわかるようにすることなのだ。
ここではまだ綴りを意識しなくていい。英語の部分だけを隠して、日本語の「成功する」を見て即座に「サクシード」と答えられればOKだ。
例:
成功する → サクシード
英単語の暗記第4ステップ
書けるようにする
ここにきて、はじめて鉛筆を握る。上記3つのステップが完了すれば、1、その英単語が読める。2、その英単語の意味がわかる。3、日本語から英語にできる。これまで達成している。succeedだったらサクシード。succeedは日本語で「成功する」の意味。「成功する」は「サクシード」と完璧に理解している。
ここまで完璧にこなしていれば、書く練習はそんなにかからない。
5~10回くらい書けば、綴りを覚えてしまうだろう。
例:
成功する → succeed (書けるように)
上記のステップを1セットとして、20個英単語を覚えてみてくれ。
ステップがわかれているので、集中してできるし結果的には短時間で覚えられるはずだ。そして、忘れてはならないのは・・・何度も何度も繰り返すことが。忘れてから覚えなおすのは非常に大変だから、忘れるまでに覚えなおしてしまえばいいのだ。
まとめ
何度も言う。
英単語を暗記する時は、1つのステップをクリアしてから次のステップに進んでくれ。いきなり書き始めると書くことが目的になってしまい全然頭に入っていない。
そして一旦、頭に入ったとしても自分の記憶力を疑うようにしてくれ。数時間以内にもう一度復習をするし、1日に4~5回は同じ単語を復習するし、1ヵ月以内に何度も復習をする。
「単語帳は最低100周はしろ!!」というのは、実はこの理由なのだ。