以前、紹介した読み聞かせの効果といつから読み聞かせをはじめるべき?では、
1日5冊の読み聞かせをする事で幼稚園入学時にまったくやっていない子供よりも140万語もの語彙を多く聞いているという事を紹介した。
さらに22名の4歳の少女を対象にしたMRIでの脳の動きでは、記憶力や学習力を司る脳機能の部分が大きく動いている事を紹介した。
今回の記事では、具体的に「読み聞かせの方法」について紹介する。
いつから読み聞かせを始めるべきか?については、『本の読み聞かせはいつから?赤ちゃんから絵本の読み聞かせで語彙力がアップ。』の記事を参照してください。
①読み聞かせの方法
この記事はCUNY Brooklyn Collegeにて小学校教育の修士課程を卒業し、ニューヨークにて育児センターのディレクターを務めているCatherine Valadez Lopez氏の寄稿記事を翻訳したものです。
→ https://www.wikihow.com/Read-Aloud-to-a-Child
まずは読み聞かせの方法から紹介します。
1、感情をこめて読む
声のトーンは物語自体と子供の想像力と同じくらい重要です。
違うキャラクターが登場した場合は声色を変えて演じます。
そして、物語に何が起きているのか?を子供が考える時間を持てるようにゆっくりと読み聞かせる必要があります。
・声のトーンを急に上げることは退屈しやすい子供の注目を引くのに効果的
・ちゃんとできているのか録音して聞いてみると良いでしょう。
・本を読むことを楽しんで!子供は親が楽しんで読んでいるかどうかを見抜いています。
2、子に絵を見させるためにポーズ(小休止)する
あなたの読み聞かせのゴールは子供に物語を理解させ、絵と物語を関連付けさせることです。
子供が絵を見て学んでいる間はポーズをして、あなたが話している言葉が絵でどのように表現されているか?を子供が学習するのを待つのです。
・ひざに乗せたり横で読み聞かせをしている時に子供がページをめくろうとする事があります。それは物語と絵の関連付けがわかったしるしかも。
・子供に注意深く注目して。絵を見ずに早く先にいこうとしているだけなら、子供に本の内容を理解できているか質問してみて。
3、子供に予測する時間を与えて
子供が成長するについて認識する力がますます高まっていくはず。
次の話を展開を十分予測できるほどになったら、『次に何が起きると思う?』と本の途中でその後のストーリーを予測させてみて。
その後の読み聞かせで予測したストーリーが合っていたか、正しいのは何かを確かめながら読んでいって。
・子供の予測が正しくなかったとしても遮ることはしないで。子供にしっかり考えさせて予測が当たっていたか、その後の本で実際に起きたことを確認していって
・キャラクターの立場になって考えさせてみて。そして、どうしてその登場人物はそんな事をしたのかを尋ねてみて。
4、子供の身振りに合わせて読み聞かせを調整して
子供の行動に注目して見てみて。
もしその場で身体をくねくねさせたり、部屋で起きている他の事に気が言っている場合は、
集中していなくて飽きている証拠。
声のトーンを変えて子供の注目を引いたり、子供に質問して集中を維持させて。
・次回読む本はもうちょっと短いものを選んでみてもいいでしょう。
・子供が集中できない場合は、絵だけ指差ししてみていって、どんな事が起きるのか子供に質問するのも良いでしょう。
5、読み聞かせが初めての子には辛抱読んであげて
文字が読めない子供にとっては新しい本を読んで理解するのには時間がかかります。
子供が本に関心を持つまでには十分な時間が必要です。
比較的短くて、絵がキラキラしているような本から始めると良いでしょう。
・例えば、動物の犬だったりお母さんが登場するような本を子供は好みます。
・活発すぎる子供の場合は、手持無沙汰にならぬようボールだったり紙とクレヨンなどを持たせると良いでしょう。
6、読んだ後は質問をしましょう
本を読み終わった後は、子供が読んだ本を覚えていられるように読んだ内容に悲して質問をしてあげましょう。
物語のエンドの後に何が起きるか?など話し合っても良いでしょう。
そういった質問がクイズやドリルのようになってはダメ。子供がやらなければならないと思った瞬間にアウトです。
・物語の最後にどうなった?と聞いてみてあげて。
・どの部分が1番好きだった?の質問も効果的
・どのキャラクターが1番好きだった?という質問も効果的
②本を読む事を楽しくする方法
次に子供が本を読む事自体を楽しくするための方法です。
1、面白い本を探す
本屋さんや図書館にはいくつもの本が置いてあります。
あなたの子供が興味を持ちそうな本を選んであげてください。
・恐竜や宇宙など子供によって興味が異なります。自分の子供が興味を持ちそうな本を選んであげて。
・小さな子供によって成功しそうな本は、絵がキラキラしていたり、なじみ深いキャラクターだったり、次に起きる事が予測しやすい本です。
2、本を予習しておく
子供が疑問に思う事や、物語のどこに注目するかを親は予測したいはずです。
事前に流し読みして物語を理解しておくと良いでしょう。
子供の質問に答えられるようにしておくと読み聞かせを遮ることなく続けて、子供も関心を持ち続けます。
・事前に本を予習しておく場合は質問を書き出しておきましょう。読み終わった後に子供と話したりするするためです。
・もしすでにあなたが良くしっている本ならタイトルを見て何の本なのか子供に予想させて
3、読み聞かせをする場所を決める
読み聞かせをする場所を固定しましょう。
ここにくれば本が読めるという環境を作ります。
・読み聞かせをする場合は最低でも15分は時間を確保しましょう。
・子供をひざに乗せて絵が見えを読ませる場合は、心地よい場所を準備しましょう。
・子供を横に座らせて読み聞かせをする場合は時々、子供にページをめくらせましょう。
・ひざに乗せる場合はゆらゆら揺れる椅子がなどが子供にとって心地よいでしょう。
4、本の表紙を見せる
読み聞かせを始める前に本の表紙を見せて、表紙の絵でどんなところが興味深いか、
この本はどんな本なのかを尋ねましょう。また、なぜこの本を選んだのか?などの背景を説明してあげると良いでしょう。
・この本はお母さんが子供の時に大好きだったキャラクターが出ている本なんだよ、といったような説明が良いでしょう。
③なぜ読み聞かせが重要なのか?
最後に、Catherine Valadez Lopez氏が考えるなぜ読み聞かせが重要なのか?について紹介します。
1、子供の言語能力の発達を決定する
読解力は言語能力において重要な要素の1つです。
読み聞かせをする事で、どの単語がどのように読まれるのか?を子供に教える事ができます。
音と文字を関連付けることができるからです。
赤ちゃんの時に多く聞けば聞くほど3歳時点でのボキャブラリーが増えます。
もちろん赤ちゃんに話しかけるだけでも語彙力は増やせますが、読み聞かせは『どの言葉を使ったか?』を考える必要なく赤ん坊に語彙力を植え付けます。
2、本を読む事が楽しい事だと思わせる
子供に1対1で本を読み聞かせてあげる事は子育ての観点からも良いです。
本の読み聞かせをしている間の両親の楽しい記憶を赤ちゃんは心地よいものとして覚えるので、
大人になってから読書に再び関心を持つようになるでしょう。
3、学校教育での成功のため
読解力が無いと学校の授業についていく事に失敗しています。
読み書きができるようになる前から読書に慣れ親しませる事によって、日常生活では耳にする事の無い単語も覚えるようになります。
学校での教育に失敗すると、非行に走ったりしてしまう傾向にあります。
4、本を通して社会やたくさんの知識が得られる
学校に入る前に本を通して社会活動の一部や、様々な知識を見に付ける事ができます。
本を読んでいなければ身に使った知識をたくさん見に付けた状態で学校に入れます。
5、お手本になる
本を読み聞かせしている間は、あなたは子供にとってお手本となっているはずです。
子供にできない事を親がしているので、尊敬の対象となるでしょう。
あなた自身も本を読むことで子供は親の真似をします。
6、子供の想像力を養う
読み聞かせによって子供の想像力を養うことができます。
まとめ
今回の記事では、子供への本の読み聞かせの方法を紹介した。
筆者は海外の大学に通っていたので英語の翻訳がわりかし得意だ。
読み聞かせ以外ににも子育てに関して、海外の情報や研究内容を紹介して欲しい場合は遠慮なくコメント欄に残して欲しい。